アンカリングの最近のブログ記事

先日、近藤直樹氏と打合せさせて頂いた。

 

近藤氏はコーチング関係では著名な方である。

その方からのお声がけをいただけるとは名誉なことだ。

 

目的は新しい講座の立ち上げ、その可能性を探るためである。

結果は、歓談のなかスイスイと考えがまとまり、立ち上げが決まった。

そうして、講座の案内文を書かせて頂くことにもなった。

 

さて、その中ある言葉が心に響いた。

「この世は全てアンカリング」と近藤氏と仰るのだ。

なるほど、名言であり、まさにその通りと深く同感した。

 

この言い回しは、現代催眠の師匠である吉本武史先生の言葉に似ている。

その言葉は「この世はすべて催眠術」であり、その響きに懐かしさが去来した。

 

この世は全てアンカリング。

これは言い得て妙であり、本質を突いた言葉だ。

 

まず、アンカリングの意味から始めよう。

繰り返し書いているが、簡単に言えば刺激と反応の関係のことである。

刺激は、見たり、聞いたり、触れたりなど感覚のことだ。

反応は、その感覚から引き起こされる心や体の変化を意味する。

 

事例をあげよう。

閉じたドアを前にして、ドアノブを見れば、自然に手が伸びる。

ホッコリとした煮物を口にする時、郷里の母親が何気に思い浮かぶ。

「こんにちは」と声を聞けば、自ずと「こんにちは」と声を返せる。

このように、感覚的な刺激と、心身の反応がアンカリングだった。

 

次に、アンカリングがどのように成立するか見てみるとこうなる。

刺激の回数×刺激の強度×連合の強度=アンカリング

 

青信号を見ることと前進することをくり返しているから自然にからだが動く。

スポーツでフォームを繰り返し行うのは基本的にこの原理に基づく。

 

トラウマ的体験は1回でも、刺激の強度があるからその記憶が反応を引き起こす。

また、恐怖症は刺激の強度が強い体験が記憶となって反応を引き起こす。

 

刺激が来たときにこれは運命だと思えるほど適切な状況があると、

相手の印象と自分の気持ちが的確に連合して初恋は瞬時に成立する。

まさに、雷に打たれるように恋におちいるとはこのことなのだ。

 

この世は、見るもの、聞くもの、触れるものに溢れている。

そのは全てはもちろんのこと、何らかの感覚的な刺激たりえる。

その刺激は特定の反応を誘うが、この関係がアンカリングになる。

 

さらに言うなら、アンカリングは催眠に似ているかもしれない。

催眠は無意識レベルで変化を誘うものだ。

アンカリングも通常では無意識レベルで反応を誘っている。

 

反応する本人がもつ意識の心は、無意識の反応に気づくことがない。

また、気づくことがないことがないからこそ、有効に作用しているのだ。

例えば、車を走らせるとき信号の意味を考えるような運転は危険きわまりない。

無意識レベルで反応するからこそ、迅速に的確に運転することが叶っている。

 

無意識レベルの反応という視点から、催眠とアンカリングは近しい関係にある。

催眠が暗示で反応を引き起こし、アンカリングがアンカーで反応を起動する。

このように重ねてみると、暗示つまり言葉がアンカーであることも分かる。

 

人は言葉を使い、コミュニケーションする生き物であった。

言葉、つまりアンカーを施し合い、互いの反応を引き出し合ってる。

このことがコミュニケーションであり、この世はまさにアンカリングだ。

 

「なるほど、そうかもしれない」とお思いだろうか。

または「妙な考えを納得させようとしている」とお考えだろうか。

いずれにしてもこの文章というアンカーに反応された訳であろう。

だから、この世は全てアンカリングと申し上げているのである。

 

 記:米国NLP協会公認NLPトレーナー 近藤哲生

 

お知らせです。

こんにちは近藤哲生事務局の西島です。

今月もマインドマップ基礎講座に近藤が登壇します。

NLPの観点から分かるマインドマップの深さに触れてみませんか。

http://www.kondotetsuo.com/mindmap/seminar/MindMap_Basic/index.html

新のアンカリング

新作、新米、新政権。

 

「新」とつくと何にか惹かれるものがある。

この字が画面や紙面にあると、つい手に取りたくなる。

 

そう、新しいものがこの国の人は好きなのだ。

白状するが、もちろん私もそうである。

 

 

ところがだ。

新しい物が良いとは限らない。

 

例えばだ。

新作映画のCMに期待をふくらませる。

手間ひまをかけて意気揚々と映画館の座席に腰を下ろす。

するとどうだろう、新作が駄作だと分かりため息をつくことがある。

 

また、新米と聞くと食欲が湧く。

重たい思いをして一袋を抱えて帰宅する。

額に汗していつもよりも丁寧に米をといで炊きあげる。

これまたどうだろう、思ったほどの味ではない場合がある。

そう、物によっては、作ってしばらく時を置いた方が旨いものだ。

 

良い例が、ワインである。

確かに、新物のワインは新鮮で旨い。

だが、新物のワインは思ったほど旨くはない。

ボトリングして数年寝かせ、熟成したワインには勝てない。

発酵という時の働きが旨味をつくることを我々は知っている。

 

以上から、あたらし物が良いとは限らない。

 

 


にもかかわらず新物に惹かれるのはなぜか。

 

「新」の言葉にあらがえないものを感じるからだ。

この字が何か素晴らしいもの、良さそうな何かを感じさせる。

 

これは言葉の魔力と言われるが、ズバリ言葉の条件付けである。

これがクリスティーナ博士をして「アンカリング」と言わしめた機能だ。

 

そう、言葉はアンカリングなのだよ。

 

アンカリングとは感覚的刺激がある反応を誘うことだ。

決して特殊なことではなく、日常に満ちている。

 

運転手や歩行者と信号機の関係がそれだ。

出入り口の扉についているノブを見ると手を伸ばす動作がおきる。

 

更に、音節の連続がそれを聞くもののある状態を引き出す。

例えば、ある言葉を耳にして、その言葉を理解するといった状態だ。

 

そしてアンカリングは、感覚的な刺激の強さと、そのタイミングで成立する。

刺激の強さに比例し、強さがピークに達する直前に近いほど、確固となる。

 

刺激が弱くても、繰り返しがあればアンカリングはやがて確立する。

大方の言葉は繰り返し母語を耳にすることで習得される。

アンカリングは学習が進んだ状態なのだ。

 

 

ここから「新」という言葉が人を魅了する仕組みが見えてくる。

例えば、「新年」になると気分が一新するのがそれだ。

そうなるように世の中が全体が動く。

 

この国は千年の長き世に渡ってそうしてきた。

「新」の言葉に強力なアンカリングを培ってきた。

そう、だから「新」の響きがもつ力はスゴイのだよ。

 

もちろんこのアンカリングで動かない人もいる。

「ただ暦の数字が変わるだけでしょ」と家人は言い放った。

今でも覚えているが、そのとき一瞬にして新妻は古女房に変容した。

 

話しを戻すと、新年は物理的に見れば地球が1回公転するだけである。

こう言ってしまえばもともこもないが、現実はそうだ。

 

しかし、新しさは人を魅了してやまない。

お見込みのとおり、アンカリングとして働くからだ。

もちろん、そのアンカリングは一過性の状態となることもある。

 

新年を見ればわかるように、松が空ければ退屈な日々が始まる。

新学期も数日すれば、ため息が出るような授業が待っている。

 

だから、新政権にも用心したい。

新の字のアンカリングが一過性になるかもしれないからだ。

記:NLPトレーナー 近藤哲生

 

 

お知らせです。

近藤哲生事務局の西島千穂です。

アンカリングの話しも講座で近藤はお話しします。

9月のマインドマップ基礎講座に近藤が登壇しますので参加しませんか。

http://www.kondotetsuo.com/mindmap/seminar/MindMap_Basic/index.html


 

このアーカイブについて

このページには、過去に書かれたブログ記事のうちアンカリングカテゴリに属しているものが含まれています。

前のカテゴリはTOTEモデルです。

次のカテゴリはエコロジーチェックです。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.261

最近のコメント