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NLPはメタモデルを提示した。

 

メタモデルはモデルを超える(メタ)モデル。

モデルの対象は言葉だったから言葉のモデルだ。

一般化、歪曲、省略と大きく3つからなる。

無意識に行われる言語活動をモデル化したものだ。

 

 

一般化の例こうだ。

・男ってみんな狼よ

・女はいつも財布をからにする

 

 

極端な場合は過去に見聞きした1回のことを取り上げてそう言う。これらには「今まであった男(女)は誰でも全てそうでしょうか」と問いかける。

 

 

歪曲の例を見てみよう。

・彼女がバレンタインのチョコをくれなかったのは、もう気持ちが冷めたのだ

・彼が結婚記念日を忘れるというのは、浮気をしているからに違いない

 

Aという経験がBを意味するとしている。改めて考えてみれば分かるがそうとも言えないことに気づける。逆に、そこに気づけないと、妄想が広がり言動に負の影響が出てくる

これに対しては「チョコをくれないことが、どうして気持ちが冷めたことになるの」だ。

また、「結婚記念日を忘れたことが、どうして浮気を意味するの」と問いかけてあげられる。

 

省略の例も確認しよう。

・私は記憶力が劣っている

・この車は燃費が良いのです

 

これらのもの言いは比較に関して基準や判断者を省いている。優劣や善し悪しを言うなら、何らかの基点や判断した主体を示すのが妥当だ。だが、無意識に行われる言語活動の中で、まさにそれらが「省略」されている。これに対しては「どんな基準でそう言えるの」「誰を基準にそうなのか」、「何に比べてそうなの」と話し手に聞いてみたい。

 

以上、一例をあげてメタモデルを概観した。問いかけ方を見るとその鋭利さを感じてもらえただろうか。こうした、メタモデルを覚えると切れ味の素晴らしさに魅了されてか、人の言葉づかいをメタモデル「違反」だとする人が出てくる。

 

NLP資格認定コースの講師によってはそう説明される方がいらっしゃる。だから、初心者の方がその言い方を鵜呑みにするのは仕方がないことかも知れない。しかし、「違反」という呼称が、メタモデルの対象となる言葉づかいが悪の様な印象をもたらす。

 

話しを戻そう。確かに、創始者たちも「違反」と訳される言葉を使用していた。でも、人はメタモデル「違反」を敢えてしているわけではない。繰り返すが、人は意識してましてや悪意からメタモデルに該当しているわけではない。

 

そうではなく、あくまで言語活動、とくに無意識に行っている過程でそうしているだけだ。ここまでの文章もそうだが、人が言葉をつかうときは、どれかのメタモデルに当てはまるからだ。と、書いたことも精査せずとも一般化、歪曲、省略にお気づきだろう。

 

では、メタモデルの目的は何か。言葉の一面は意識をある状態に止める檻だ。「違反」と呼称し、それが誘発する意味合いに囚われた人は時に難詰の方法としがちだ。だが、あくまで援助の方法なのだ。

 

敢えて違反とする流れで言うなら、人は言語活動の過程で無意識にそうしている。決して意識的な犯意はないので、断じて違反ではない。この様な誤解を招かないように、「違反」ではなくメタモデル「対象」と言う言葉を提示したい。

 

話しを戻すが、メタモデルの過程の結果、例えば「勉強できない」と無意識に能力や選択において、自己制限を起こす。そこに気づき、選択肢を増す援助することがメタモデルを使用する目的だ。

 

メタモデルはあくまでその目的を援助とする。一方、無意識に行われる言語活動の過程でどの様な一般化や歪曲や省略が行われたかを一刀両断にする鋭利さを持つ。だから、使用上の注意がある。鋭利なメスを使用するには痛みから精神を守る麻酔が必要なことに似て、信頼感や安心感を醸し出すペーシングが必須なのだ。

 

ペーシングと言うと、ペーシングの為にそうしている場面を目にする。そうではなく、あくまで次に続くことの為にそうする。ここまでの流れで言えば、メタモデルを使って相手を援助するためにペーシングをする。これは、ある目的の為にする。ある目的は更に大きな目的に繋がる。具体的には、ペーシングはメタモデルに、メタモデルは援助に繋がる。

 

繰り返すが、メタモデルな何の為に、返ってペーシングは何の為に、それぞれは何のためにあるのか。それとそれを合わせて使うのは更に何のためか。そのようにコンテクストで捉えいきたい。そのコンテクストもコンテクストのコンテクストで捉えたい。それぞれのものは、より大きな状況で意味づけされるからだ。

 

一例をあげよう。ここに「13」と書いてみよう。数字を書いて何だとお思いだろうか。「13」を「12」と「14」を背景に見てみよう。このコンテクストなら13は数字の意味を持つ。「A」と「C」が織りなすコンテクストなら13はアルファベット「B」の意味を帯び始める。別のコンテクストを持ちだすと女性の胸部を想起することもできる。

 

意味はコンテクストで決まることを失念すると、ペーシングやメタモデルを使うのではなく、それに使われることになる。本末転倒である。また、そうなると何のために互いがあるのか、それぞれの意味が薄れる。NLPの技法はコンテクストで、さらにコンテクストのコンテクストでより良い意味を発することを心の片隅に書き留めておきたい。

 

 

業務連絡。NLPもマインドマップ基礎講座でご質問があればお答えしている

 

衆議院の選挙戦もたけなわだ。

各政党のホームページをのぞいてみた。

たまたま自民党のマニフェストに目がとまった。

 

その文面はこうだった。

 

「変えるなら、ちゃんとした方向へ。

今、日本は、そして世界は、めまぐるしい変化の中にいます。

そのスピードに対応できるように、日本も、政治も、変わらなければならない。

しかし、やみくもにすべてを「変える」ことが、よいわけではない。

必要なのは、現実を見据えて時代遅れになったシステムをスピーディに改めな

がら、もともとある強みをしっかりと伸ばしていくこと。

改めるべきは改め、伸ばすべきは伸ばす。

私たち自民党は、リアルな政策を実行し、全力で日本を守ります。」

 

一見、当たり障りのない言葉が並んでいるようだ。

そうとも読めるように知的リソースを随分と蕩尽されたようだ。

だが、よくよく声に出して読むと興味深い言い回しに充ち満ちている。

 

と言うのは、言葉使いに省略や歪曲、一般化が見事になされているからだ。

もちろん、人が言葉を使うときにそれらの処理は避けられない。

つまり、そのプロセス自体が言語活動の本質だからだ。

 

3つの処理パターンをNLPはメタモデルと言う。

メタとは超える、事実をモデル化した言葉を指している。

メタモデルは、言葉使いを俯瞰したときに見られる型を分類する。

そうして言語化で省略や歪曲、一般化された情報を回復する。

思考や行動の制限を解除し、選択の幅を広げる。

 

さて、冒頭のような言い回しを考えるには随分とご苦労なさったことだろう。

といっても、文面をご作成なさったご担当者は無意識であるかもしれない。

 

では、どの当たりが興味深いかを少し見てみよう。

 

まず、「変えるなら、ちゃんとした方向へ」だ。

ここに「ちゃんとした」とあるが、どんな基準でかが省略されている。

さらに、具体的にどうなったらちゃんとしたになるのかも省略されている。

こうして、いきなり省略というメタモデルが聞こえて来る。

 

次に、「今、日本は、そして世界は、めまぐるしい変化の中にいます。」だ。

「日本」や「世界」とは具体的に何を言っているのか。

変化の中にいないそれらの部分があるのだが、全てがそうであるように言う。

一部をして、全てとなすもの言いを一般化という。

 

「変化」とあるが、誰が(何が)、何を、どのようにするのか。

ここには変化の主語も、目的語も、動詞も省略されている。

このパターンを名詞化というが、動的である事象が物的に表記されるからだ。

 

更に、「そのスピードに対応できるように、日本も、政治も、変わらなければ

ならない。」とある。

 

まず、先と同様に「日本」とあるが具体的には何を言っているのか。

日本とは具体的に何なのか、誰なのか、何処なのか、沢山の省略がある。

更には、一部をもって日本とする一般化もあるやもしれない。

 

また、「政治」も同様だ。

これまた、多くの省略や一般化がなされている。

変化しないことを党是としてきた政党が何でも丸めるのはどうだろうか。

 

注目は「変わらなければならない」の「ならない」部分だ。

この部分は必要性を強調した言い回しだが、必要性の叙法助動詞と言われる。

この言い回しは選択と行動の自由を制限していることに気づける。

 

しかも、保守第1党がこの言い回しをされて宜しいのだろうか。

某国大統領の言い回しを模倣されているようだが、いかがなものか。

 

この言い回しに対して「もし変化しなかったとしたら」と問いたくなる。

麻生総理大臣は、「我が党は、革命を求めていません」と仰る。

まるで、逆のことが、その言い回しに見られるのが興味深い。

 

一文飛ばし、次の分に「・・・時代遅れ・・・」とある。

これも省略なのだが、何に比べて、だれの基準で、そうなのだろか。

NLPを語る人間は性格が悪いと誤解されそうなので、この辺で止めよう。

 

言語活動に省略や歪曲、一般化は避けられないことはご案内のとおりだ。

だが、国政が問われる中ここまで(巧みに?)書かれるとどうか。

 

NLPは逆メタモデルというモデルを持っている。

そのモデルをミルトンモデルと言う。

現代催眠の祖、ミルトン・エリクソンの言葉使いがモデルだ。

 

メタモデルは省略や歪曲、一般化された情報を回復する。

ミルトンモデルはメタモデルとは逆に、省略や歪曲、一般化する。

 

このモデルは、省略や歪曲、一般化された情報を聞き手が補うようにする。

つまり、聞く人が無意識に勝手に色々な想像をするように作用する。

この言語パターンは、前述のように催眠言語のパターンなのだ。

 

この言い回しによって、読み手は勝手に解釈をせざる得ない。

そうして、勝手に自らの信じ込みを作り暗示をつくる。

そのような働きをミルトンモデルはする。

 

さて、自民党のマニフェストはミルトンモデルに満ちているとも言える。

その言い回しを通して、国民にどのような暗示をしたいのだろうか。

はたまた、どのような解釈を期待しているのだろうか。

 

その意図するところは何とも興味深い。

革命を示唆しているのだろうか。

まさかね。

 

記:NLPトレーナー 近藤哲生

 

近藤哲生事務局が西島からお知らせします。

今回のような言葉のパターンも講座で近藤はお話しています。

9月もマインドマップ基礎講座に近藤が登壇しますが、参加してみませんか。

http://www.personalnlp.com/MindMapSeminar.html

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