前回を振り返るとこうだった。
目標達成の状態を具体的に感覚に基づいて記述する。
そうして目標設定に具体性を与える方法を述べた。
そうすることは達成の具体化や証拠以上の意味があった。
その意味とはアンカリングによるモチベーションであった。
アンカリングとは感覚的な刺激がある反応を起こすことだ。
決して特殊な事ではなく、日常的な事だとも紹介した。
具体的に感覚に基づいて記述された目標、
それを見ることがアンカリングになりやる気を高めた。
今回はその具体性に力を与えたい。
達成への意欲をもっと高める達成状況の記述法を探る。
その前提として感覚を構成する要素について考えたい。
感覚とは五感だが、主に視覚や聴覚、身体感覚に注目する。
それぞれの感覚を構成する要素が存在する。
NLPの分野では感覚を様相、モダリティと表現する。
様相を構成する従属的な要素をサブモダリティと言う。
サブモダリティとは要するに感覚の詳細である。
抽象的な表現になったので、具体的に記述しよう。
視覚的な感覚の詳細の一部こうだ。
明るさ:明るい状態から暗い状態まで
大きさ:大きいから小さいまで
距離 :近いから遠いまで
色合い:フルカラーからモノクロまで
鮮明さ:クッキリからボンヤリまで
聴覚的な感覚の詳細を少しあげよう。
音程 :高いから低いまで
音量 :大きいから小さいまで
方向 :上下左右前後(音が聞こえる位置)
身体感覚な感覚の詳細の数例はこうだ。
温感 :温かいから冷たい
触感 :滑らかからざらざらまで
重量感:重いから軽い
簡単だが、以上で準備が整った。
達成への意欲を高めるにはどうするかだった。
達成状況の感覚的な記述を感覚の詳細のレベルまで広げる。
視覚や聴覚、身体感覚の感覚の詳細を記述する。
そうすると、情景描写が詳細な小説を読んでいるように、
目標の達成状況がより現実的に感じられるようになる。
日常では無意識だが、人は感覚の詳細に反応するからだ。
イメージと一事で言うが、実際は感覚の詳細で構成される。
では、そうなる前提に少し触れよう。
脳は現実と想像の区別をしない事実がある。
例えば、目の前に色鮮やかなレモンがあるとしよう。
そのレモンを両手で持って、親指を立てて2つに割ると想像する。
割ったあとの1つを、口に含むことを想像するとどうだろうか。
実際にレモンを口にした時と同様の反応が現れただろう。
これが脳は現実と想像の区別をしない好例だ。
この働きをアスリートたちはイメトレとして活用する。
イメージの中で自分が望む体の動きを繰り返し思い描く。
すると、実際に練習したと同様の効果が現れる。
脳が現実と現実を同値に捉えるからだ。
この前提が感覚の詳細で作り込まれた想像を有効にする。
前回あげた資格試験に合格した感覚ベースの想像はこうだった。
「合格通知書の感触を指先に感じつつ、
自分の受験番号の文字を目で確かめながら、
『やった、合格だ』と自分の呟きを聞いていて、
合格の喜びから胸がドキドキするのを感じている」と。
事例として、リアルさを増すように感覚の詳細を記述してみよう。
「合格通知書のツルツルした感触を指先に抱きつつ、
自分の受験番号の黒々としてクッキリとした文字を見ながら、
『やった、合格だ』と声高で大きな自分の呟きを聞いていて、
合格の喜びから胸が熱くなりドキドキするのを感じている」と。
比べてみるとどちらが現実味があるだろうか。
たぶん、後者の方に強いインパクトを感じるはずだ。
視覚的な想像の場合、大きく、明るく、色鮮やかに思い描く。
そうすると、想像したことがもっと強いインパクトを発揮する。
感覚の細部から想像をリアルに感じるから、強い反応が起こる。
こうして、そのプラスの状態を求める気持ちも高まろう。
つまり、やる気がそれだけ強くなる。
達成に向けて使える内的な資質は次回に説明するが、
それを高めることにもなる。
これが、目標設定の具体性に力を与えることが持つ意味だ。
目標達成の状態を感覚の詳細レベルで記述する。
そうすることで脳にインパクトを与えて反応を引き出せる。
インパクトのある出来事が鮮明に記憶に残ることに似て、
感覚の詳細レベルで記述された目標は心に残る。
年頭の初夢のように忘れ去られない。
逆に、意識されて達成に向けて行動を誘うだろう。
こうしてみると夢を目標として持ち続ける成功者は、
感覚の詳細にわたって目標達成の状況を想像できるのだ。
だから、紙に書いていなくても彼らは目標を思い続けられる。
成功哲学は「思考は現実化する」と教えるが、
感覚の詳細レベルでの思考が現実化を招くのだろう。
また、こうとも言える。
目標を事ある度に目にする。
目標は当然、感覚の詳細レベルで表現する。
それを目にする事がアンカリングとなる。
目標達成の状態をその度に予感できる。
こうしてそれを目指して意欲が横溢する。
これが、目標設定の具体性に力を与える意味だ。
夢が叶うためにあなたがすぐにできることがある。
目標達成の状態を感覚の詳細レベルで想像することだ。
そう、目標達成の状況をいま映画を見ているように、
色鮮やかに、動きをつけ、BGMも流してみよう。
夢が叶うことが一段とリアルに感じられる。
記:NLPトレーナー 近藤哲生
近藤哲生事務局からのお知らせです。
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